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吉井 賢資; 阿部 英樹*; 池田 直*
Journal of Solid State Chemistry, 178(12), p.3615 - 3623, 2005/12
被引用回数:25 パーセンタイル:67.33(Chemistry, Inorganic & Nuclear)小さい希土類イオンを含むペロブスカイトマンガン酸化物CaMnO(=Ho, Er, Tm, Yb and Lu)が斜方晶構造を取ることを見いだした。電気抵抗測定から、これらの酸化物が絶縁性であり、小さな磁気抵抗効果しか示さないことがわかった。磁化測定からは、マンガン電子の電荷秩序温度・反強磁性転移温度・グラス状態転移温度の3つが存在することがわかった。これらの物性について、結晶構造などと関連付けて議論する。
片野 進; Fernandez-Baca, J. A.*; 山田 安定
Physica B; Condensed Matter, 276-278, p.786 - 787, 2000/03
被引用回数:9 パーセンタイル:47.89(Physics, Condensed Matter)PrCaMnOの電荷秩序、反強磁性並びに強磁性状態を、広角中性子回折装置(WAND)を用いて調べた。試料温度の低下とともに、これら秩序相が出現し、さらに磁場下で強磁性相が大きく発達することが明瞭に観測された。高温では基本反射のまわりに非常に大きく広がった散漫散乱が観測された。これが低温になり、さらに磁場を印加することによって、強磁性反射に成長する。一方、磁場下での強磁性相において、磁場を急速に切ると、強磁性相から電荷秩序した反強磁性相にゆっくりと緩和していくこと、その途中で金属-非金属転移がパーコレイティブ(浸透的)に起こることが明らかになった。
稲見 俊哉; 池田 直*; 村上 洋一*; 小山 一郎*; 若林 裕助*; 山田 安定*
Japanese Journal of Applied Physics, 38(suppl.38-1), p.212 - 214, 1999/06
被引用回数:15 パーセンタイル:65.98(Physics, Applied)低SrドープのLaMnOにおいては、金属-非金属、強磁性-常磁性同時相転移に加えて、さらに低温において、低温絶縁体相へ転移することが知られている。山田らは、中性子散乱からこの低温絶縁体相で超格子反射を見いだし、それからこれが電荷秩序相であると結論した。われわれは、この電荷秩序の空間パターンを調べるべく、x=0.12の試料について、KEK,PF,BL4Cの装置を用い放射光X線回折実験を行った。その結果、超格子の消滅則から、cubicペロブスカイトの単位で141という構造がもっともらしいという結論を得た。
池田 直*; 山田 安定*; 納土 晋一郎*; 稲見 俊哉; 片野 進
Physica B; Condensed Matter, 241-243, p.820 - 822, 1998/00
被引用回数:20 パーセンタイル:73.64(Physics, Condensed Matter)混合原子価系、LuFeOの電荷秩序を中性子散乱実験によって調べた。特に三角格子に対する電荷のゆらぎ(フラストレーション)の効果を調べた。この結果、この物質が、無秩序の状態から二次元電荷密度波(CDW)状態、さらに低温で三次元のCDW状態に逐次相転移することが明らかになった。二次元CDW相では、電荷密度の波が(1/3 1/3)の波動ベクトルを持つことがわかった。
稲見 俊哉*; 日野 理*; 納土 晋一郎*; 金尾 りんな*; 池田 直*; 山田 安定*; 片野 進
Physica B; Condensed Matter, 241-243, p.433 - 435, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:42.7(Physics, Condensed Matter)低ドープ側のペロブスカイトMn酸化物において、電荷秩序がおこることを中性子散乱で観測した。LaSrMnO x=0.1及び0.15では、ホールの秩序温度は、電気抵抗の上昇する温度に一致している。電荷秩序による超格子構造は、母結晶に対してコメンシュレイトであり、その同期は、224と表される。一方PrCaMnO(x=0.25)では、誘電異常が観測される120K近傍で異常を持つ超格子反射が観測された。同期は、124と考えられている。どちらの系でも、Jahn-Teller歪を伴う変型が主な働きをしていると考えられる。
片野 進; 鬼頭 聖*; 秋光 純*; 白鳥 紀一*; 舩橋 達; H.R.Child*
Physica B; Condensed Matter, 213-214, p.212 - 214, 1995/00
被引用回数:1 パーセンタイル:10.72(Physics, Condensed Matter)ErFeOの(hhl)面内の回折パターンを温度の関数として測定し、この系の二次元フェリ磁性と鉄の電荷秩序状態を明らかにした。磁化容易軸に印加した磁場は、磁気的散乱強度を大きく減少させた。さらにこの面内回折パターンの詳細な検討の結果、最近提出されたこの系のスピンと電荷の秩序構造モデルは再検討を要することがわかった。